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このサイトは熱帯魚の女王と呼ばれるエンゼルフィッシュ(Pterophyllum scalare)をプロブリーダーによる
長年の飼育・繁殖経験に基くノウハウの一部を公開しの魅力と飼育・繁殖など総合情報を提供するサイトです。
徹底飼育マニュアル
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第1章 エンゼルフィッシュってどんな魚?

第2章 失敗しないエンゼルフィッシュの購入ポイント

第3章 飼育に最適な水槽サイズと飼育可能なサイズと量について

第4章 エンゼルの飼育に最適な濾過装置とは?

第5章 エンゼルフィッシュにとって最適な餌はどんな餌?

第6章 飼育可能な水質・水温と最適な水質・水温について

第7章 エンゼルフィッシュと相性の悪い魚達

第8章 エンゼルフィッシュと相性の良い魚達

第9章 改良品種によって異なる飼育の難易度について

第10章 エンゼルフィッシュの寿命と繁殖可能な年齢について

第11章 輸入エンゼルとエンゼル病について

第12章 エンゼルの調子が悪い? 病気とその対処方法について

第13章 エンゼルフィッシュの水槽レイアウトについて
 
 
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エンゼルフィッシュ徹底飼育マニュアル 第12章
エンゼルの調子が悪い?
      病気とその対処方法について

 
 エンゼルフィッシュに限らず熱帯魚の飼育で一度は経験するのが病気の発生です。 ブリーダーとしてエンゼルフィッシュを繁殖させている場合はごく稀にしか病気になりませんが環境が変わったり、飼育に慣れていない場合などでは病気になる場合も見受けられます。

 単に病気と言っても様々な病原体によって対処方法が異なりますのでもしエンゼルフィッシュが調子悪そうにしている場合は一度、病気を疑ってみる事も重要です。 このページでは病気とその対処方法について記載しています。

 
体やヒレに白い点が表れる「白点病」
 
 この病気は体長10cm以下の魚に最もよく見られる病気です。 基本的にエンゼルフィッシュの場合はこの病気になる場合は低く、感染しても適切な治療を行うことで大半の場合は完治が可能です。  病気の特徴は魚の体表に白い点が発生して放置すると体全身に広がり、熱帯魚が衰弱して死んでしまう病気です。

 主に魚が衰弱している時や水温の低下によってショックを受けた時に発病するケースが多く見受けられます。 水温25度以下のみで発生すると言われていましたが少なくとも熱帯魚に感染する白点病は高温耐性を取得しているようで28位度以上の環境でも多く発生します。
 
   病気の詳細
 この病気の正体は原生動物の一種、繊毛虫の仲間である「イクチオフィチリウス」と言うものの寄生によって発病するものです。 白点のサイズはバラツキがありますが、大きな物で0.5〜0.7mm程度で卵円形をしています。 上記の写真の物はかなり大きなサイズで通常は写真よりもやや小型の場合が多いようです。
 
   治療方法
 この病気は最も発生が多い為、専用の魚病薬も多く発売されています。 古くから利用されている基本的な治療方法としては水温を2度〜3度上昇させてメチレンブルーを規定量の半分程度の量で使用すると良いとされています。 ただし、水草の水槽でメチレンブルーを使用すると全て水草が枯れてしまいますからそのような水槽では水草を枯らさないような魚病薬も登場していますのでそう言ったタイプを利用したほうが良いでしょう。

 
ヒレが徐々に腐って斃死する「尾ぐされ病」
 
 この病気は主に魚のヒレが徐々に腐り、やがて死亡する病気です。 尾ビレから病気が進行する事が多い為、この名前が付けられています。 特徴としては魚のヒレが軟条(なんじょう)と呼ばれるヒレの筋のような部分を残してヒレの膜の部分が溶けて行き、やがては体の一部や軟条も腐って死亡してしまいます。
 主にグッピーのような魚に見られる病気でオスのグッピーの尾びれがボロボロになる事が多い為、「尾ぐされ病」と呼ばれる事が多いようです。 他にも「鰭ぐされ病」や単に「カラムナリス症」と呼ばれる場合も多いようです。
 
   病気の詳細
 この病気は「フレキシバクター・カラムナリス」と呼ばれる細菌によって引き起こされる病気です。 健康な状態ではほとんど問題ありませんが、魚が弱っている場合にヒレなどに傷が付くとそこから細菌が進入して病気が発生する場合が多く見られます。 非常に病気の進行が早く、早期発見を行わないと治療は難しくなります。 水温や細菌のタイプによって進行速度には差がありますが進行の早いタイプは1時間ごとに症状の悪化が目に見えるほどの驚異的な繁殖力を示すタイプも存在します。
 
   治療方法 
 治療には細菌性の病気に効果のある魚病薬(エルバージュやグリーンFゴールド・ハイトロピカルなど)を利用します。 エンゼルフィッシュの場合は魚病薬に対する抵抗力が比較的強い魚の為、使用しているフィルターの能力にもよりますが、規定量を使用しても薬害によってエンゼルが死亡する事はないようです。 魚病薬に弱い魚(古代魚やナマズ類など)がいる場合には使用量を半分以下に抑えた方が良いでしょう。

 
外見的に明かな異常を表す「松かさ病」・
               「ポップアイ症」・「腹水病」
 この病気は感染の仕方によって色々な病状を表す病気です。 「松かさ病(立鱗病)」は熱帯魚の鱗が開いた「マツボックリ」のように逆立って見える為にこの名前が付けられています。 「ポップアイ症」もその名の通り、目が異常に肥大して飛び出てくる病状をあらわします。 

 この病気は主に水槽の掃除をあまり行わないでいると発生する場合が多いようです。 特に水の汚れに敏感な「アピストグラマ」や「ペルヴィカクロミス」の仲間ではこの傾向が顕著に現れます。 

 初期症状に鰭の付け根が赤く充血する場合が多いようですが、この病気でなくても透明鱗のエンゼル等は体質的に充血しているように見える場合もあり、なかには全く初期症状を現さずに進行していくようなタイプも存在しますので判断は難しい病気です。
 
   病気の詳細
 この病気の正体は「エロモナス菌」と言う細菌が熱帯魚に感染して発病する病気です。 病気の症状によって様々な病名で呼ばれる事が多く、全てをまとめて「エロモナス感染症」と呼ぶ場合もあります。 病気の進行速度は遅い方で徐々に調子を崩して病状が現れてくる場合が多く見受けられます。 

 この病気はエンゼルの病気の中でも最も発生確率が高い病気の一つで特に水質の悪化が病気の引き金になるケースが多いので飼育管理を怠らない事が大切です。
 
   治療方法
 この病気は発病も遅い代わりに治療にも時間が必要です。 著者の経験では「オキソリン酸」を主成分とする魚病薬(パラザンDやグリーンFゴールドリキッドなど)が最も効果的な成果を上げています。 そのほか細菌性の治療薬(エルバージュやグリーンFゴールド・ハイトロピカルなど)も効果があります。 0.5%前後の汽水飼育も効果がありますので治療に専念する場合は魚病薬と併用する事が効果的です。

 ポップアイや松かさ病は「末期症状では治療不可能」と言われる場合が多く見受けられますが、写真のポップアイ症のエンゼルはオキソリン酸の投与により約10日間で完全に完治し、繁殖も行われています。
 
 
外見上の変化が少ない「エラ病」
 
 この病気は主にエラに寄生虫が寄生して呼吸困難になり窒息死する病気です。 外見上は特に変化が無く、エラ蓋がやや脹れていたり、魚が体をかゆがって草などに擦りつけるような動作をする場合もあります。 特にこの病気を経験した事の無い人の場合はなかなか判別が難しく、原因が解らないままに死んでしまう場合も多く見受けられます。

 呼吸速度も一般的な速度よりも早くなる場合が多いようですが、よほど重症にならない限り、酸欠気味の場合と判別が難しい場合も多いようです。
 
   病気の詳細
 この病気は主に「ギロダクチルス」と「ダクチロギルス」と呼ばれる吸虫の寄生によるタイプが大半を占めます。 エンゼルやディスカスのブリーダーの中では最も発生しやすい病気(通常その他の病気は発生しない為、大半はこのケースになります)です。 主に与えている餌により病原体が持ち込まれる場合が多く、健康な魚の場合は特に問題はありませんが弱った魚の場合は調子を崩して死亡するケースも多く見受けられます。
 
   治療方法
 鰓に寄生する吸虫の駆除にはディスカスやエンゼルの場合は「ホルマリン」の利用が一般的です。 使用方法は飼育水10リットルに対して0.5cc〜1ccのホルマリン溶液(ホルムアルデヒド37%水溶液)を加えて3〜4時間後100%の水換えを行い、一度では完全に駆除できない為、3日〜5日毎に反復使用を行い、最低でも3回以上は行うことで大半の場合は完治します。

 ホルマリン以外の効果のある薬品としては「ウオジラミ」や「イカリムシ」の駆除に効果のある「トリクロルホン」を主成分とした魚病薬(トロピカルNやマゾテン液)を利用する事で治療する事も可能ですが、この薬も非常に危険の高い為、薬に弱い熱帯魚(ナマズや古代魚など)には利用することは出来ません。

 上記の治療方法は主に「ギロダクチルス」と「ダクチロギルス」に対する治療方法なので他の病原体の場合は各病気の治療方法によります。


コンテンツ・イメージ

写真は白点病に感染したカージナルテトラ。 白点病はそれほど怖い病気ではありませんが、発見が遅れると治療に魚の体力が持たない場合があるので早期発見・早期治療が基本です。
 
コンテンツ・イメージ

最も古くから使用されている魚病薬の1つがメチレンブルー水溶液です。 白点病、尾ぐされ病、水カビ病などに効果があります。

 熱帯魚の多くは魚病薬に弱い面があるので規定量の使用する場合は規定量の半分以下で利用するのが良いでしょう。
(写真は日成 メチレンブルー水溶液)
 
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日本動物薬品 ニューグリーンF
市販されている魚病薬は単体の薬品ではなく、魚病薬の成分を混ぜる事で色々な病気に効果があるように作られている物も多くあります。 (写真は日本動物薬品 ニューグリーンF)
 
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液浸標本の製作に使用される事が多いホルマリン(ホルムアルデヒド37%水溶液)。 人間に対しても有毒でシックハウス症候群の対象にもなっているほかに発癌性もあるので扱いには慎重になる必要があります。
 
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主に金魚や錦鯉に発生するイカリムシやウオジラミを駆除する為に使用しますが、鰓病の原因となるギロダクチルスやダクチロギルスにも効果が高い魚病薬です。 かなり強力なので魚によっては使用する事は出来ません。
 
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