品種の特徴
ブルーベールテールエンゼルは独立表現型品種のブルーエンゼルに鰭が長く伸びるベールテール系統を組み合わせた改良品種になります。青色の発色はやや淡い色彩であり、光の角度や照明の色温度によっても見え方が異なります。青色を綺麗に見せたい場合は色温度の高いブルーの綺麗に見える照明を使うのがお勧めです。(普通の蛍光灯の種類で例えるなら、昼光色(約6500K)>昼白色(約5000K)>電球色(約3000K)
鰭が長く伸びるロングフィンタイプの改良品種はエンゼルに限らず、ゼブラダニオやアストロノータスなど色々な魚で作出されていますが、エンゼルのロングフィンはそのプロポーションを引き立てる名品と言えるでしょう。
飼育ポイント
ブルーベールテールエンゼルは鰭が長く伸びる性質から、飼育は少し癖のある品種になります。基本的な部分は他の品種と同様なので、基礎的な飼育方法は別章の飼育マニュアルを参考になさって下さい。
ヒレの長さは個体差があり、比較的に短い張りのあるヒレの個体~鶏の尾長鳥のような非常に長く伸びる個体まで多種多彩です。いずれにしてもヒレが長いために強い水流を受けると泳ぐことに大きな負担が発生する為、水流が強い環境での飼育には向きません。
また、狭い水槽で飼育するとヒレが美しく伸びない場合が多く、最低でも深さ36cm以上、理想的には45cm以上の水槽で飼育するのが良いでしょう。大切に飼い込んで育てた個体の美しさはベールテールならではの魅力です。
繁殖について
繁殖そのものは他のエンゼルと同様ですが、ベールテール系統のエンゼルは鰭がデリケートであり、美しい個体を育てるのには技術がいる品種です。与える餌の種類や量、特に過密飼育による劣化が激しいため、余裕を持った育成を行わないと良いプロポーションに育たない面があります。
また、品種の特徴として、バンド模様が腹部まで途切れずに入り、眼の縁が赤くなる個体が理想です。バンドが乱れたり、消失しているような個体も見受けられますが、個体のグレードとしては綺麗なバンド模様を持つ個体である事は基礎要因の一つと考えるべきでしょう。(バンド模様が消失・変形した個体は俗にゴーストエンゼルやスポットエンゼルなどと呼び区別します)
エンゼルの繁殖については別章のエンゼルフィッシュの繁殖と責任を参考になさって下さい。