品種の特徴
ウエディングエンゼルは著者が2004年に製作した改良品種です。 正式な名前はプラチナベールテールエンゼルですが、ベールテールの由来がウエディングドレスのヴェールに由来する事に加え、プラチナエンゼルの純白の輝くがまさにウエディングドレスを彷彿させる容姿の為、愛称として定着する事を祈りこの名前でリリースした品種です。 この品種のリリースの際にはAll About 熱帯魚の特集としても取り上げて頂きました。
幼魚の間は白一色ですが、成長と共に色の無い胸鰭以外は青白い模様が現れ、鰓蓋を中心に体表にもわずかに青みを帯びてきます。
ロングフィンはエンゼルに限らず、ゼブラダニオやアストロノータスなど色々な魚で作出されていますが、エンゼルのロングフィンはそのプロポーションを引き立てる名品と言えるでしょう。
飼育ポイント
ウエディングエンゼルはベールテール系統の鰭が長く伸びる性質から、飼育は少し癖のある品種になります。基本的な部分は他の品種と同様なので、基礎的な飼育方法は別章の飼育マニュアルを参考になさって下さい。
ヒレの長さは個体差があり、比較的に短い張りのあるヒレの個体~鶏の尾長鳥のような非常に長く伸びる個体まで多種多彩です。いずれにしてもヒレが長いために強い水流を受けると泳ぐことに大きな負担が発生する為、水流が強い環境での飼育には向きません。
また、狭い水槽で飼育するとヒレが美しく伸びない場合が多く、最低でも深さ36cm以上、理想的には45cm以上の水槽で飼育するのが良いでしょう。大切に飼い込んで育てた個体の美しさはベールテールならではの魅力です。
繁殖について
ウエディングエンゼルの繁殖は改良品種の中では特に難しい事も無く、分類的には比較的に容易な品種と言えます。鰭が長いので他の品種よりも一回り大きめの水槽を用意してあげるのが理想的です。
子供は1cmほどのサイズまでは普通の品種と変わる事はありませんが、成長と共にヒレの長さが目立つようになります。ヒレは特にデリケートで過密の飼育に弱いため、良質な個体を作るためにはなるべく過密飼育を避け、ゆったりとした環境でバランスの良い餌を与えて育てるのがベストです。