第7章 古代魚類とエンゼルの混泳

エンゼルと古代魚の仲間についてはサイズがかなり異なる種類が多く、あまり色々な種類が混泳できるわけではありません。主な種類としてはポリプテルスの仲間、モルミルスの仲間、アロワナの仲間、ナイフフィッシュの仲間、肺魚の仲間、ガーパイクの仲間、淡水エイの仲間に別ける事が出来ます。このページではグループ別にエンゼルとの混泳について解説します。

パントドンとエンゼルの混泳

パントドンはバタフライ・フィッシュの名前でも知られる古代魚の仲間では珍しく1科1属1種の小型魚です。 アロワナのような顔つきでヒレが大きく蝶のように見える事からバタフライ・フィッシュと呼ばれます。

このパントドンは最大でも10cm前後と小型の魚で主に水面で落ちてくる昆虫を食べる事の多い魚で主に中層を泳ぐエンゼルとの混泳は基本的に問題はありません。本種は同種間で比較的良く争う事、また口に入る魚では食べられる危険性があるので向かないと言えるでしょう。

モルミルス類とエンゼルの混泳

モルミルスの仲間については最も良く知られているのがエレファントノーズ・フィッシュです。エレファントと呼ばれる種類は何種類がいますが、どれも最大で30cm以内、弱い電気を出して縄張りを主徴するために生活圏である水底を泳ぐ魚に対しては比較的、気が荒くなり特に同種間や近いグループの魚では激しく喧嘩する場合が多いので混泳は工夫が必要です。

 エンゼルとの混泳については基本的に最大で30cm以内の種類であれば問題は無いはずですが、やや大きくなる魚達なので混泳を行なうなら、最低でも90cm以上の水槽で行なうのが良い仲間と考えられます。 

ポリプテルスとエンゼルの混泳

ポリプテルスとエンゼルの混泳は原則として不可能な種類が大半です。混泳可能な種類としては小型種のセネガルスやパルマス、ポーリーと言った種類なら混泳は出来ますが、空腹の際などに誤ってエンゼルのヒレに食い付く場合があるので傷1つ無い混泳という訳にはいかない事を覚悟する必要が出てきます。

また、アミメウナギについてはポリプよりも温和で混泳向きと言えるでしょう。 大型になるオルナティピンニスやエンドリケリーなどについては子供の間はともかく、生涯飼育での混泳は無理だと考えておくべきです。


アミメウナギはエンゼルとの混泳が可能では
ありますが、ヒレを噛られるリスクはあります。

ナイフフィッシュとエンゼルの混泳

ナイフフィッシュの仲間は和名を「ナギナタナマズ」と呼ばれる魚の仲間でスポットナイフが最も一般的で5~7cmほどの幼魚をよくショップで見る事もあるはずです。この仲間の大半は全長40cm以上に成長する大型魚なのでエンゼルとの混泳は原則として不可となります。

混泳可能な種類は最も小型で最も温和なアフリカンナイフであれば最大で20cmほどの為、傷1つ無い混泳という訳にはいかないですが、混泳は絶対に無理とは言えません。また、グリーンナイフやカラポナイフなどの別グループな魚種については古代魚では無く、電気ウナギのグループに属するのでここでは説明を省略します。


ナイフフィッシュの仲間はどれも大型になります。
エンゼルとの混泳には向かない種類と言えます。

アロワナなどの大型種とエンゼルの混泳

上記で取り上げたグループのほかにアロワナの仲間、ガーパイクの仲間、肺魚の仲間、淡水エイの仲間などがありますが、これらの仲間については最低でも50cm以上に成長する仲間であり、その大半が魚食性の強い魚です。その為、エンゼルが10cmほどに成長する魚であっても捕食される危険性が高く、混泳は考えるべきでは無いと言えるでしょう。

尚、ガーパイクの仲間は2018年4月より「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」の特定外来生物に指定された為、新規の販売・飼育が禁止されています。


アロワナの仲間は大型でエンゼルと飼えるのは
お互いのサイズに差の無い幼魚の間だけです。
エンゼルの事を考えれば避けるべき混泳相手です。

魚種別混泳マニュアルのコンテンツ一覧

1.カラシン類とエンゼルの混泳について
2.コイ・ドジョウ類の混泳について
3.ベタ・グラミー類の混泳について
4.ナマズ類の混泳について
5.シクリッド類の混泳について
6.メダカ類の混泳について
7.古代魚類の混泳について
8.その他・熱帯魚などの混泳について


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